~ 第12回国土をつくる人写真展入賞作品 ~

 『国土をつくる人写真展』は、社会資本整備に関わる地場の建設業や、そこで働く人々の姿を広く一般の方に知ってもらうと共に、魅力ある地域の建設業を育成することを目的に毎年実施しています。
 今年の作品テーマは『国土を支えるチカラ』です。
 建設現場では、外から見えない場所で黙々と補修作業に当たる作業員や、卓越した技能を発揮するベテラン、将来を支える若手技術者など、大勢が一丸となって工事に取り組んでいます。
 ご紹介する受賞作品は、様々な現場で国土を支えるチカラとなって働く人達の一瞬を写したものです。どうぞご覧下さい。
主催:中部建設青年会議
後援:国土交通省中部地方整備局 ・(公社)土木学会中部支部
受賞者名 作品名
中部地方整備局長賞 加和太建設株式会社
芹澤 和也
傷んだ橋の裏側補修
中部建設青年会議 会長賞 株式会社山田組
梅原 大裕
職人の背中
大宗土建株式会社
宮嶋 浩己
塗装一筋60年「職人魂」
建設産業再生賞 株式会社ヤマウラ
三浦 颯真
小さい担い手確保!あたいが国土を守る!
中部建設青年会議 長野県南部支部長賞 吉川建設株式会社
村松 圭介
Smile Power
中部建設青年会議 岐阜県支部長賞 株式会社久保田工務店
山河 祐太
地中に埋まる溶接魂!!
中部建設青年会議 静岡県支部長賞 須山建設株式会社
杉山 雄亮
総力戦!力を合わせて!
中部建設青年会議 愛知県支部長賞 太啓建設株式会社
長尾 敬太
仕上げるぜ!
中部建設青年会議 三重県支部長賞 株式会社久志本組
川北 貴史
地域を守る砂防えん堤

中部地方整備局長賞
題 名 『傷んだ橋の裏側補修』
受賞者 加和太建設株式会社 芹澤 和也(静岡県)
【受賞者コメント】
 頭上ではあたりまえに車が行き交い、その下で補修工事が行われていることは誰も気付かない。平凡な街の営みが繰り返される光景こそ土木が活躍している証である。目立つことは望んでいない。それを誇りに土木技術者たちは、使う人のために造り続けてゆく。
工 事 名 令和5年度三島停車場線ほか橋梁補修工事(佐野橋・平田橋)
発 注 者 静岡県沼津土木事務所
場  所 県道51号三島停車場線 静岡県三島市南本町地内
工事内容 水路に架かる橋梁の劣化した床版部の補修・補強を行う工事です。
作業内容 人が直立できない様な非常に狭小な環境で、左官工法による断面修復を行っている場面です。


中部建設青年会議会長賞
題 名 『職人の背中』
受賞者 株式会社山田組 梅原 大裕(静岡県)
【受賞者コメント】
 幾度となく浸水の被害を受けてきた沼津という街を守るために、日々奮闘する「職人の背中」がそこにはありました。一切の妥協を許さないその背中からは長年培ってきた風格が感じ取れます。
 こういった「職人」を見て、若い世代が興味を持ち、それが建設業の発展に繋がることを切に願っております。
工 事 名 令和4年度一級河川沼川国土強靱化対策工事
発 注 者 静岡県沼津土木事務所
場  所 静岡県沼津市大塚地先
工事内容 沼川新放水路(仮称)のJR東海道線以南の暗渠区間において、現場打ちボックスカルバートを施工する河川工事です。
作業内容 コンクリート打設後、レイタンス除去の為に打ち継ぎ面の凝結の遅延を行う薬剤(表面凝結遅延剤)を散布する作業です。


中部建設青年会議会長賞
題 名 『塗装一筋60年「職人魂」』
受賞者 大宗土建株式会社 宮嶋 浩己(長野県)
【受賞者コメント】
 長い間、塗装職人として働いてきた方の作業中の眼光が凄く、この年代の色んな職種の方々が今まで第1線で建設業を支えてきてくれたことに感謝し、この姿を一般の人たちにも見て頂ければと思い写真を撮りました。
工 事 名 令和4年度国補交通安全対策(通学路緊急対策)工事
発 注 者 長野県木曽建設事務所
場  所 長野県木曽郡南木曽町 大沢田橋
工事内容 歩行者用の立体ラーメン式鋼製歩道橋架設工事
作業内容 現場塗装工
「塗装」というと、多くの人が見た目をきれいにする為と思うのではないでしょうか。もちろん景観配慮の側面もありますが、本来の目的は美観を保つことではなく構造物を保護する為です。塗装が塗られることにより水分や雨に対してのバリアができ、防錆することにより浸食防止の効果を発揮します。


建設産業再生賞
題 名 『小さい担い手確保!あたいが国土を守る!』
受賞者 株式会社ヤマウラ 三浦 颯真(長野県)
【受賞者コメント】
 写真は、長野県下伊那郡大鹿村での小学生を対象とした「小渋川砂防工事現場見学会」の様子です。
 子供たちが目を輝かせながら活発に取り組む姿勢に、こちらが元気をもらいました。少子高齢化で人材不足が懸念される昨今ですが、小さなうちから多くの経験をしてもらい、いずれ建設業界に「新たな風」を吹かせてくれることに期待しています!
工 事 名 小渋川砂防工事現場見学会
場  所 長野県下伊那郡大鹿村 女高砂防堰堤
工事内容 地元の大鹿小学校の生徒を対象とした砂防現場の見学会です。 (主催:国土交通省中部地方整備局天竜川上流河川事務所)
作業内容 見学会でのドローンの空撮・操縦体験コーナーの様子です。


中部建設青年会議長野県南部支部長賞
題 名 『Smile Power』
受賞者 吉川建設株式会社 村松 圭介(長野県)
【受賞者コメント】
 彼女の明るい笑顔や頑張る姿は大きなチカラとなり、同僚や多くの作業員を和ませてくれます。工事現場ではDX化や機械化が進んでいますが、やはり最も大切なのは、人と人との繋がりです。
 建設業界に多くの女性が携わる時代が来ています。
 『さぁ、建設を始めよう!』
工 事 名 令和5年度喬木中央保育園解体工事
発 注 者 長野県喬木村役場
場  所 長野県下伊那郡喬木村小川
工事内容 喬木村統合保育園建設に伴い、旧保育園の園舎を解体する工事です。
作業内容 保育園の園舎解体工事の施工管理に携わっている状況です。


中部建設青年会議岐阜県支部長賞
題 名 『地中に埋まる溶接魂!!』
受賞者 株式会社久保田工務店 山河 祐太(岐阜県)
【受賞者コメント】
 8月の猛暑の中で撮影したものです。
 鋼管杭(L=28000)を施工するにあたり、長尺となるため3本に分かれた杭を現場にて溶接して施工します。溶接時は施工機械のまわりに分厚いカーテンをし、溶接者本人も重いエプロンをしながら1時間ほどにわたり灼熱の中で4層に分かれた溶接を行う過酷な作業の中で撮影した1枚です。
工 事 名 令和4年度東海環状養老地区下部工事
発 注 者 中部地方整備局 岐阜国道事務所
場  所 岐阜県養老郡養老町 一般国道475号(東海環状自動車道)
工事内容 橋梁下部工事
作業内容 既製杭工 回転杭(φ1000 L=28000)の現場溶接


中部建設青年会議静岡県支部長賞
題 名 『総力戦!力を合わせて!』
受賞者 須山建設株式会社 杉山 雄亮(静岡県)
【受賞者コメント】
 静岡県浜松市と長野県飯田市を結ぶ三遠南信自動車道の開通を目指し、床版上のコンクリート打設作業を行っている作業員を撮影しました。
 この写真から作業員一人一人が力を合わせることによって「国土を支える力」となり、次の世代にも受け継がれる重要なインフラを支えている状況が伝わればと思います。
工 事 名 令和4年度三遠道路東栄地区床版工事
発 注 者 国土交通省中部地方整備局 浜松河川国道事務所
場  所 愛知県北設楽郡東栄町地内
工事内容 3径間連続RC床版施工
作業内容 三遠南信自動車道におけるコンクリート打設作業の一コマ。コンクリート圧送作業員、バイブレーター作業員、左官作業員など多くの作業員が総力を挙げて作業している様子です。


中部建設青年会議愛知県支部長賞
題 名 『仕上げるぜ!』
受賞者 太啓建設株式会社 長尾 敬太(愛知県)
【受賞者コメント】
 写真を撮影した区間は縦断勾配が取れず、排水を機能させるためにインバートコンクリートで勾配を調整しました。この現場は通学路になっているため一段と気を配って作業していました。
 毎日子供たちが「頑張ってねー!」と声かけしてくれて元気をもらっていました。そんな中、「目に見えなくなるところでもきれいに仕上げるぞ!」と真剣に作業をしている姿を撮影した1枚です。
工 事 名 歩道設置工事
発 注 者 愛知県豊田加茂建設事務所
場  所 愛知県豊田市上野町地内 県道細川豊田線
工事内容 既存の歩道を取り壊し、新たに歩道を拡幅しました。
作業内容 歩道のCD側溝内に勾配調整のインバートコンクリートを打設しています。


中部建設青年会議三重県支部長賞
題 名 『地域を守る砂防えん堤』
受賞者 株式会社久志本組 川北 貴史(三重県)
【受賞者コメント】
 山岳部において、幅47m、高さ14mの砂防えん堤を構築した工事です。施工中は大雪で現場にも行けない日もあるなど、長期に亘り多くのベテラン、若手の作業員さんが連携して施工しました。
 世の中では度重なる自然災害が起こる中、建設業は人命・経済・地域の暮らしを守る防災インフラを整備していることを改めて実感しながら撮影した1枚です。
工 事 名 東海環状二之瀬地区北部道路建設工事
発 注 者 中部地方整備局 北勢国道事務所
場  所 三重県いなべ市北勢町二之瀬地内
工事内容 東海環状自動車道に伴う道路建設工事
作業内容 砂防えん堤のコンクリート打設作業の様子です。