~ 第11回国土をつくる人写真展入賞作品 ~

 『国土をつくる人写真展』は、社会資本整備に関わる地場の建設業や、そこで働く人々の姿を広く一般の方に知ってもらうと共に、魅力ある地域の建設業を育成することを目的に毎年実施しています。
 今年の作品テーマは『現場の匠』です。
 建設現場では色々な技能をもった人達が大勢働いています。ご紹介する受賞作品は、そんな現場の匠達の一瞬を写した作品です。どうぞご覧下さい。
主催:中部建設青年会議
後援:中部地方整備局 ・(公社)土木学会中部支部
受賞者名 作品名
中部地方整備局長賞 太啓建設株式会社
近藤 一樹
はい!!締めて
中部建設青年会議 会長賞 須山建設株式会社
杉山 雄亮
重量3トン 1mm単位の設置
神稲建設株式会社
片桐 巧
DXを駆使し!!
建設産業再生賞 西濃建設株式会社
田宮 慶之
若き彫刻匠
中部建設青年会議 長野県南部支部長賞 株式会社ヤマウラ
小林 瑠人
重機の匠はITの匠
中部建設青年会議 岐阜県支部長賞 株式会社加藤組
坂尾 和貴
レーキマン
中部建設青年会議 静岡県支部長賞 加和太建設株式会社
小松 京介
夜間、地下4mでの溶接作業
中部建設青年会議 愛知県支部長賞 小原建設株式会社
阿部 幸雄
プライドをかけた者たち
中部建設青年会議 三重県支部長賞 株式会社山野建設
藤本 隼希
溶接作業(鋼管杭)

中部地方整備局長賞
題 名 『はい‼締めて』
受賞者 太啓建設株式会社 近藤 一樹(愛知県)
【受賞者コメント】
 写真にある施工場所は、約80年前に作られたトンネル内です。表面を見ると手作り感満点です。80年後、またそこで大きな声で合図を掛け合いながら、タイミングの「合う、合わない」で感情を表に出す人間味あふれた作業が行われています。  ICT施工等での生産性向上と同時にこれからも絶対に必要で継続される人力作業の「偉大さ」に歴史を感じながら撮影した一枚です。
工 事 名 中小河川改良工事・緊急防災対策河川工事合併工事
発 注 者 愛知県豊田加茂建設事務所
場  所 豊田市平和町地内 一級河川 安永川
工事内容 旧安永川の廃河川化に伴うトンネル部の充填閉塞工事
作業内容 充填閉塞工事の準備工として、排水の確保をするためのコゲート管(組立水路)の組立てをしている状況です。


中部建設青年会議会長賞
題 名 『重量3トン 1mm単位の設置』
受賞者 須山建設株式会社 杉山 雄亮(静岡県)
【受賞者コメント】
 車両が走行する橋の下で 道路利用者から知られることもなく、黙々と作業する「現場の匠」を撮影しました。
 この写真の眼差しから 狭い空間における作業の大変さや、高度経済成長期に建設された橋を次の世代へ引き継ごうとする現場の熱意が伝わればと思います。
工 事 名 東名高速道路 篠原高架橋他2橋支承取替工事
発 注 者 中日本高速道路株式会社
場  所 静岡県磐田市見付 東名高速道路 上り線 A2橋台
工事内容 水平分担構造取付工事
作業内容 地震時の主桁脱落対策として、東名高速道路に水平力分担構造を設置する作業の一コマ。重量3tの大型ブラケットを1mm単位の精度で設置できているか確認中の職長を撮影しました。


中部建設青年会議会長賞
題 名 『 DXを駆使し!! 』
受賞者 神稲建設株式会社 片桐 巧(長野県)
【受賞者コメント】
 仮橋工の打合せを下請業者と行っている状況です。建設DX化が進むなか、仮設構造物においても3D化する事により、設計図面の簡素化、施工プロセスにおいての問題早期発見などの情報共有が容易になり、効率的に現場を進めることができています。今後においても、建設DXを駆使し、生産性の向上、業務効率化へ繋げていければと思います。
工 事 名 三遠南信牛首沢道路建設工事
発 注 者 中部地方整備局 飯田国道事務所
場  所 長野県下伊那郡喬木村氏乗地先
工事内容 橋台工 仮橋・仮桟橋工
作業内容 仮橋・仮桟橋の3Dモデルと3D設計データを活用した打合せの様子です。


建設産業再生賞
題 名 『若き彫刻匠』
受賞者 西濃建設株式会社 田宮 慶之(岐阜県)
【受賞者コメント】
 独特な匂いと湿度、特殊な機械の操作音、ダイナマイトの設置、発破の衝撃波。すべてが圧巻でした。そんな現場にベテランの方に混じって若い方がいました。過酷な現場で技術を身に着けている姿、黙々と働く姿はこれからのトンネル現場を背負っていく立派な「若き」技術者。
 技術の伝承がされているおかげで我々の生活は便利になっていくのだと実感しました。
工 事 名 一般国道303号(仮称)鉄嶺トンネル第2期工事
発 注 者 岐阜県
場  所 岐阜県揖斐郡揖斐川町西横山地内
工事内容 トンネル本体工 NATM工法
施工延長L=800m W=6.0(7.0)m
作業内容 掘削・掘進作業の様子です。


中部建設青年会議長野県南部支部長賞
題 名 『重機の匠はITの匠』
受賞者 株式会社ヤマウラ 小林 瑠人(長野県)
【受賞者コメント】
 上流部土砂崩落による土石流対策で堰堤背面の土砂掘削を行っています。
 匠の技を持つ超ベテランオペレーターですが、最新の施工機械のシステムをマスターすべく四苦八苦しながら操作しています。熟練の技と最新の技術が融合して、良いものをより早く安全に提供できるよう日々施工しています。
工 事 名 天竜川水系片桐松川渓流保全床固工事
発 注 者 中部地方整備局 天竜川上流河川事務所
場  所 長野県上伊那郡飯島町 与田切川
工事内容 点在する現場の1つで、土石流対策の緊急工事で土砂掘削・搬出を行っています。
作業内容 重機についた土砂の重量を計測するシステムを操作しているところです。


中部建設青年会議岐阜県支部長賞
題 名 『レーキマン』
受賞者 株式会社加藤組 坂尾 和貴(岐阜県)
【受賞者コメント】
 合材の敷均しの大部分は機械にて行われますが、既設との段差ができないよう端部の施工を行うレーキマンの仕事は簡単そうに見えて舗装の出来ばえを決める重要な役割であると思います。現場に数多くいる『現場の匠』のうちの1人だと思い撮影しました。
工 事 名 道路(舗装)修繕工事
発 注 者 笠松町
場  所 岐阜県羽島郡笠松町米野地内 米野円城寺1号線
工事内容 傷んだ路面を削りとり、新たに舗装を行いました。
作業内容 舗装の端部をレーキで敷均している様子です。


中部建設青年会議静岡県支部長賞
題 名 『夜間、地下4mでの溶接作業』
受賞者 加和太建設株式会社 小松 京介(静岡県)
【受賞者コメント】
 重要な社会インフラの下水道を地域の環境維持・向上のため、プライドをかけて作業している写真です。地下4メートルの狭所の中、地域の人々の暮らし・環境を想い、懸命働く作業員さんの姿を写しました。
 夜間工事で制限がある作業にもかかわらず懸命に働いている作業員の方々を尊敬しております。私たちがつくっているのは元気です。
工 事 名 狩野川流域下水道関連(沼津市公共下水道)事業
発 注 者 沼津市
場  所 静岡県沼津市大岡地内
工事内容 鋼製さや管推進工法 ボーリング式二重ケーシング方式による下水道管布設工事
作業内容 推進用鋼管の溶接作業の様子です。


中部建設青年会議愛知県支部長賞
題 名 『プライドをかけた者たち』
受賞者 小原建設株式会社 阿部 幸雄(愛知県)
【受賞者コメント】
 本作品は、建設現場で働く者たちの熱い想いを表現した作品である。道路が出来上がった時には大部分が埋まってしまう。人の目には触れない部分でも妥協したくない。それは一時の充足感を満たしたいだけなのかもしれない。だが真摯に向き合う私たちの想いが少しでも伝わる事を願います。
工 事 名 一般国道23号蒲郡BP広石地区道路建設工事
発 注 者 中部地方整備局 名四国道事務所
場  所 豊川市御津町広石地内
工事内容 名豊道路の一部である国道23号蒲郡地区の道路建設
作業内容 重力式擁壁の生コンクリート打設状況です。


中部建設青年会議三重県支部長賞
題 名 『溶接作業(鋼管杭)』
受賞者 株式会社山野建設 藤本 隼希(三重県)
【受賞者コメント】
 撮影したのは真夏日ばかり続く9月でした。鋼管杭は目玉焼きができそうなくらい高温となっていました。そんな中、狭い鋼管杭の中で溶接しており、暑さで倒れたりしていないかと心配になり、杭の中をのぞいた時、杭の後ろに置いてあった水色の機械がすごくきれいに反射していました。暑い中、溶接お疲れ様でした。
工 事 名 一級河川桧尻川 河川改修工事
発 注 者 三重県伊勢建設事務所
場  所 伊勢市船江地内
工事内容 鋼管杭(φ1200)打設 N=60本
作業内容 鋼管杭を打ち込む時に、鋼管杭先端から水を噴出しながら打ち込んでいくのですが、その水を送るための管を鋼管杭に固定するために溶接しているところです。